「CDで見える虹」@アトリエ・アルケミスト (2024/10/05)

【実施場所】玉川学園 “まちの縁側 1丁目の加々美さんち”
【日時】10月5日 10:00-12:00

【全体概要】
絵画造形教室”アトリエ・アルケミスト”とのサイエンスXアート連携講座第2回目です。今回は”CD分光器で虹を見よう!”と改題した開催で理科好きな中学生2名の参加です。CDで分光器を作製して白色光のスペクトル観察と分光の原理を体験的に学習する内容ですが、彼らに興味に応じて終盤に物理学の最前線のトピックも紹介しました。

【授業のポイント】
① 各人がCD片とボール紙工作による簡易分光器を作製。
② 自作分光器による3種類の白色光のスペクトル観察と色鉛筆によるスケッチ。
共通点と相違点を言語化するのにスケッチは極めて有効です。
③ 作図による水面波の性質理解を踏まえ、2色のレーザー光干渉の演示実験観察。
作図で理解した波の性質とレーザー光干渉パターンの相似性から自ずと光が波であると理解できます。
④ RGB-LEDを用いた加法混色の各自実験。
美術や理科で学ぶ色についての体験ですが、絵の具の混色経験にとらわれがちです。
⑤ 偏光板による光の偏光現象の観察。
液晶テレビに使われる偏光板2枚による偏光現象を体験し、光の偏光軸が2つあることを学習します。

【振り返り】
二人の生徒ともに器用に工作してくれたので時間に余裕が生まれました。RGB-LEDの混色実験も一人1キットで十分楽しめたと思います。余裕の時間を活かして終盤に様々な波の話をしました。光の波の振動方向が2つあることを2枚の偏光板で体験したことは驚きだったようです。その他に、地盤の波である地震の振動方向は3種類あり波の進む方向の振動は速く伝わることも経験と照合しました。直近のトピックとして、ノーベル賞受賞した重力波は振動の仕方が奇妙奇天烈であることなども紹介しました。これらが更に興味を深めることになればよいなと思います。

CD分光器工作の様子
蛍光灯の虹観察
太陽光の虹スケッチ