「CDで見える虹」@つるっこ (2023/03/30)

【実施場所】子どもセンター つるっこ
【日時】3月30日 10:40-12:10

【全体概要】
「CDで見える虹」を「白い光の色の不思議」と親しみやすく改題し、鶴川近隣の小学校3年から5年の5名の児童に対して授業を行ないました。満開の桜と暖かい陽光の下、自分で作った分光器で観察した虹は子どもたちの眼にはどのように映ったでしょうか。座学と観察から得られた”光は波の性質をもつ”という結論はかなりの驚きだったようでした。

【授業のポイント】
手先を動かす”工作”、3種のきれいな虹の”観察”、科学の考えをまぶした”学び”を同等のウェイトに配分し、中学生向けの内容を小学生向けに再構成し、光/CD片/眼の各要素の「なぜ」を研究しました。
① 各人がCD片とボール紙工作による簡易分光器を作製(組み立て作業に特化)。
② 自作分光器による3種類の白色光のスペクトル観察と色鉛筆によるスケッチ。
虹が7色という”常識”は必ずしも”真”ではないことの気づき、白く見える3種の光が分光により異なって観測されることへの不思議な驚き、事象を忠実に把握するトレーニングが目論見。
③ 作図による水面波の性質理解を踏まえ、指の隙間から光の干渉縞を観察。
④ RGB-LEDを用いた加法混色の演示実験。
一見難しく思われる現象も基本の組み合わせにより、小学生でも直観的に理解できるよう工夫しました。

【振り返り】
本質を損なわずに小学生に理解できるような授業のレベル設定が今回の課題でした。
ささやかながらも自分で工作したもので虹を観察できた達成感、自然が持つ美しさへの感動、”常識”が必ずしも”真”ではないことへの驚きと”常識”を自分で確認してみることの意義などが多少なりとも子どもたちの心に残ってくれることを願います。

分光器工作の様子
分光器による各種光源観察
光源スペクトルスケッチの様子